AJFの活動

NGO相談員FAQ

AJFは、1999年度〜2000年度、2005年度〜2008年度に外務省NGO相談員事業を受託し、相談業務を実施しました。

AJFに寄せられた、NGO活動とアフリカに関わる質問・相談をもとに、「よくある質問と回答」(Frequent Asked Questions:FAQ)を作成しました。参考になれば幸いです。

NGO相談員は、総合学習の取り組みである社会科見学、NGO訪問にも対応しています。AJFは、2008年度に、戸田市立芦原小学校、神奈川学園女子高校、東京女学館中学校の生徒、教師、保護者の訪問を受けました。

NGO相談員については、こちらをご覧下さい。>>>

1)NGO活動について

Q:NGOとNPOはどう違うのですか?

A:特定非営利活動法人(NPO)は、特定非営利活動促進法の規定に則り、都道府県あるいは国(総務庁)による認証を受け、法務局に登記された団体で、毎年、所轄庁(認証を受けた都道府県あるいは国)へ活動報告と決算を提出しています。これに対し、NGOは任意団体も含め、公益性の高い活動を実施することを目的とし、営利活動を主たる事業としない、政府から独立した団体全体を指す概念です。NGOの中には、NPOのような認証や登記を行っていない団体もたくさんあります。
NGOの設立・活動には、NPOのような認証や登記は必要ありません。

Q:どんなNGO、NPOが国際協力の活動をしていますか。また、アフリカで活動するNGOにはどんなものがありますか?

A:AJFのウェブサイトに、アフリカで活動しているNGO、NPOのダイレクトリーが掲載されています。(特活)国際協力NGOセンター(JANIC、http://www.janic.org)発行の「国際協力NGOダイレクトリー」もご覧下さい。(特活)日本NPOセンターのウェブサイト(http://www.jnpoc.ne.jp/)に掲載されているNPO法人データベースも参考になるでしょう(任意登録のデータベースなので、収録されていないNPOも多数あります)
日本には、アフリカに関わって活動している団体が120以上あり、その中で現地に事務所を置き、プロジェクトを行っている団体は40〜50程度あります。

Q:NGO、NPOで働きたいと思っています。どんな資格が必要ですか? また、どうすればいいのでしょうか?

A:国際協力NGO(NPOも含む)で働くためには、それぞれのNGOが求める資格を得る必要があります。語学力、IT機器操作技術は、多くのNGOで求められています。また、海外で働こうという場合は、自動車免許を取っておいた方が採用時には得なことが多いです。
各NGOのウェブサイト、JANICのウェブサイトにある求人情報コーナー、あるいはメールマガジン「国際協力マガジン」「AFRICA ON LINE」などの求人情報コーナーで、NGOの求人情報を見ることができます。
雑誌「国際開発ジャーナル」などにも求人が掲載されることがあります。

2)アフリカと国際協力活動について

Q:アフリカにはどんな国がありますか?

A:アフリカ全体で54カ国が存在し、このうちモロッコを除く53カ国がアフリカ連合に、サハラ・アラブ民主共和国(旧スペイン領西サハラ)を除く53カ国が国連に加盟しています。これら54カ国(うち53カ国が国連に加盟)に加えて、スペイン(カナリア諸島、セウタ、メリリャ等)・ポルトガル(マデイラ諸島等)・フランスが統治する地域(レユニオン島)があります。
外務省のウェブサイトに、アフリカ各国の基礎データ、日本にある大使館の住所などが掲載されています。
(社)アフリカ協会(http://www.africasociety.or.jp)が2年ごとに発行している「アフリカ便覧」には、各国ごとのデータを整理した一覧表も収録されていて便利です。
以下、特徴ある国々を列挙します。

  • 日本からの訪問者が多い国:ケニア共和国
  • 面積が最も多い国:スーダン共和国
  • 人口が最も多い国:ナイジェリア連邦共和国
  • 経済規模が最も大きい国:南アフリカ共和国
  • 産油国:ナイジェリア連邦共和国、アルジェリア民主人民共和国、大リビア・アラブジャマーヒリーヤ国、ガボン共和国、赤道ギニア共和国、アンゴラ共和国、サントメ・プリンシペ民主共和国、カメルーン共和国、チャド共和国など(現在、石油はアフリカ大陸からの輸出の中で最大の金額を占めています)
  • 一人当たり国民所得が最も多い国:セーシェル共和国

(国名は外務省の標記に準拠しました)

アフリカ各国のニュース、関連のある活動を紹介している以下のページもごらんください。
アフリカ 2009 http://www.arsvi.com/0i/2-2009.htm

以下のページには、アフリカ各国の地図、大陸図が収録されています。ご参照ください。
テキサス大学マップ・コレクション http://www.lib.utexas.edu/Libs/PCL/Map_collection/africa/

昨年末に行われたケニア大統領選挙関連のニュースも掲載されたページがあります。ご参照ください。
ケニア共和国 Republic of Kenya 大統領選挙と騒乱 http://www.arsvi.com/0i/2ken_cri.htm

ソマリア沖海賊問題に関するニュースがまとめられたページもあります。
ソマリア沖海賊対策と自衛隊派遣問題 http://www.arsvi.com/0i/2sml_japan.htm

Q:アフリカについてみんなで勉強したいと思っています。どうすればいいでしょうか?

A:AJFは講師派遣事業「アフリカおはなしぽけっと」を実施しています。アフリカで活動するNGOの多くも、講師派遣を行なっていますので、興味ある地域で活動するNGOに相談して下さい。青年海外協力隊経験者が参加する青年海外協力協会(http://www.joca.or.jp/)も講師派遣を行なっていますし、その他多くのNGOが同様の講師派遣事業などを展開していると思います。NGO相談員の出張サービスによる講師派遣も可能です。外務省ウェブサイト内「国際協力とNGO」ページにNGO相談員を受託しているNGOのリストがあります。AJFが実施したNGO相談員出張サービスの報告は、こちらです。>>>

Q:アフリカに関わるイベントを企画しています。アフリカに関心を持っている人たちに広く知らせるにはどうすればよいでしょうか?

A:2,200人以上の購読(無料)している、アフリカ音楽イベント、アフリカに関わる講座や学習会などを紹介するメールマガジン「AFRICA ON LINE」が、常時、投稿を受け付けています。詳しくは、AJF事務局にお問い合わせください。

Q:アフリカでのエイズ治療のために寄付をしたいと思います。どうすればいいでしょうか?

A:アフリカ日本協議会からは、ケニア、南アフリカのHIV陽性者の団体やサポートグループなどの寄付先をご紹介できます。その他、エイズ治療に関係するプロジェクトを実施している国際的なNGOの日本支部などに寄付しても良いかも知れません。いずれにせよ、寄付先の団体については、安易に決定するのではなく、きちんと問い合わせを行い、その団体の活動が自分の立場に合うかどうかを確認することが必要です。

Q:アフリカで国際協力活動をしたいと思います。どうすればいいでしょうか?

A:いくつかの方法があります。一つに、日本の政府機関が提供している機会の活用、二つ目に、国際連合など国際機関が提供している機会の活用、三つ目に、日本国内のNGOや研修生派遣機関などの活用、四つ目に、海外のNGOが提供している機会の活用です。
一つ目は青年海外協力隊やシニア海外協力隊などが一般的です。事前の訓練や現地での受け入れ先、ケア・サポートがしっかりしているのが魅力です。二つ目は、国連ボランティア計画(UNV)などが提供している機会を活用する方法です。三つ目は、日本のNGOに就職するなり、日本のNGOの現地事務所募集するインターンに応募するなりして、現地に行く方法ですが、門戸が狭いこともあります。また、あなたが学生なら、短期間のワークキャンプや中期間(3〜6ヶ月程度)のNGOへの学生研修生派遣などを行っているNGOに問い合わせてみると良いと思います。四つ目は、アフリカにプロジェクトを持っていて、スタッフやインターン、研修生などを募集している海外のNGOに応募してみる、という方法です。
いずれにせよ、あなたがアフリカでやりたいことと、その団体がやっている活動などを見比べ、また、事務所を訪問して担当の人ときちんとミーティングを持つ、イベントやスタディーツアーに参加するなどして、その団体のことや、持っているプログラムをある程度把握することが必要です。

A:アフリカのエイズ問題情報を入手するには、どうすればいいでしょうか?

Q:いろいろな方法があります。まず、日本語で入手する場合、手っ取り早いのはアフリカ日本協議会で発行しているメールマガジン「グローバル・エイズ・アップデイト」です(当会のウェブサイトから登録できます:http://www.ajf.gr.jp)。その他、アフリカでHIV/AIDSに関してプロジェクトを持っている日本のNGOのウェブにアクセスすると、何らかの情報が得られると思います。
(独法)日本貿易振興機構アジア経済研究所発行のトピック・レポート「エイズ政策の転換とアフリカ諸国の現状」(2005年3月発行)、立命館大学大学院立岩研究室作成・発売の資料集「貧しい国々でのエイズ治療実現へのあゆみ」(2005年10月発行)も参考になると思います。入手方法は、それぞれのウェブサイトをごらんください。あるいは、AJF事務局へお問い合わせください。
英語での情報を得たい場合には、より多くのウェブサイトから情報が拾えます。例えば、米国のカイザー家族財団(http://www.kaisernetwork.org)では、幅広くエイズに関わる最新情報を毎日提供しています。また、国連のIRIN(統合地域情報ネットワーク)Plus News(http://www.plusnews.org)も、アフリカのエイズのニュースを専門的に掲載しています。国際機関の動向などを知りたい場合は、例えば国連合同エイズ計画(http://www.unaids.org)など各機関のウェブを調べてみるのが良いと思います。

A:知り合いの、日本で暮らすアフリカの人が困っています。どうすればいいでしょうか?

Q:当会では、できる範囲で個別に相談に応じています。電話(03-3834-6902)やE-mail(info@ajf.gr.jp)でご連絡を頂ければ幸いです。

3)NGO、国際協力機関でのボランティア、インターンについて

Q:NGOあるいは国際協力機関でのインターン経験が求められています。どうすればよいでしょうか?

A:多くのNGOが、「国際協力マガジン」、「NPO/NGO Walker」、「AFRICA ON LINE」などのメールマガジン、JICAパートナー、JANIC、NHKボランティアネット、YAHOOボランティアなどのウェブサイトに、インターン募集の案内を掲載しています。独自に発行しているメールマガジンなどで案内しているNGO、国際協力機関もあります。こうしたメールマガジン、ウェブサイトを参照してください。
インターン募集の時期が決まっているNGO、国際協力機関もあれば、随時募集中というNGO、国際協力機関もあります。
インターンは、一定期間、定まった業務に従事することを求められることが多いので、応募を考えているNGOや国際協力機関が、どのような活動を行っているのか、どういった業務に従事するインターンを募集しているのかをきちんと確認した上で、応募してください。

4)人生の経験者だからできる国際協力について

Q:第二の人生で、国際協力に寄与したいと考えています。どのようなことが可能でしょうか? どんな準備をすればいいでしょうか?

A:(独法)国際協力機構(JICA)のシニア海外ボランティア制度があります。NGOの活動に参加する方も増えています。
多くの場合、仕事を通して身につけた技術や技能を途上国に伝える、あるいは活用できる環境を整える取り組みへの参加を期待されています。
すぐにでも始めることのできる準備作業として、以下のことがあります。

  • 身につけた技術、技能を伝えるために必要なことを考える → 教え方の練習、必要な機器類の確保などいろいろありそうです。
  • できれば行ってみたい国について調べる → ニュースに注意する、その国の歴史やことばについて学ぶ、スタディツアーに参加するのもいいかもしれません。
  • 実際に活動している人に話を聞いたり、質問したりする → 自治体、国際交流協会、JICA、NGOなどによる企画も増えています。シニア海外ボランティア説明会もいい機会です。

より詳しくは、シニア海外ボランティアについてはJICAに、NGOの取り組みについてはそれぞれのNGOに問い合わせてください。

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