AJFの活動

食料安全保障研究会とは

アフリカのどういった人々がどのような状況で食料に困っているのかを理解し、食料問題に対するアフリカの人々の取組みや活動に対し、日本にいる私たちがどのように支援・協力できるのかを考え、社会に提言していくための研究会である。

食料安全保障研究会の目的

アフリカの人々にとって、安全な食料の十分かつ安定的な入手を可能とすることは、最重要の課題である。ミレニアム開発目標の第1項目として掲げられている貧困削減のためには、飢餓に苦しむひとびとをなくし、皆が必要最低限度以上の食料を得ることができるように、そしてそれを持続できるようにしなければならない。このような問題意識から、2002年7月に、AJFの食料安全保障研究会の課題と研究目標を次のように定めた。

(1) 今食料が十分に入手できない人々はだれなのか。
→参照 「アフリカの安全保障を考える」 第3章「アフリカにおける『飢えている人々』の規模−飢餓人口 飢え(Hunger)とは何か

(2) それはなぜなのか。
→参照 「アフリカの安全保障を考える」 第7章「アフリカ開発会議(TICAD)に対する食料安全保障分科会提言(ACT2003)に向けて 1.アフリカ食料不足の主因と、緊急支援の激増」

(3) どのようにすれば、そのひとびとが栄養水準を高め、十分な食事を得て、健康的な生活をおくることができるようになるのか。
→参照 「アフリカの安全保障を考える」 第3章「アフリカにおける『飢えている人々』の規模−飢餓人口 飢えを削減するための方策」

現在もこの課題を追求することが、AJFの食料安全保障研究会の目的となっている。

当面の研究課題の方向

以上の目的は、広い目的ともいうべきもので、より緊急な研究目標としては、

1、 2003年の第3回TICADに、AJFとしての提言のなかで重点として掲げたように、多様なアフリカの営農体系にそった土壌改善、肥沃度回復の方策の検討。

2、 小農民の参加によるアフリカ現地の農業普及活動の構築に関する検討。

3、 多様で健康的な住民の食生活を可能とする条件の追求。

4、 これらを支える国際的環境整備。

を掲げている。

食料安全保障研究会の活動

食料安全保障研究会の現状と課題

上記の研究課題に応じて、2005年4月にFAOおよび明治学院大学国際平和研究所とシンポジウム「国連ミレニアム開発目標達成をめざして―アフリカの人々は飢えにどう立ち向かおうとしているのか」を開催し、2008年1月には『アフリカの食料安全保障を考える』を発行した。

また、2008年度から、(特活)ハンガー・フリー・ワールド、(特活)日本国際ボランティアセンター、明治学院大学国際平和研究所と連続公開セミナー「飢餓を考えるヒント」(2008年度は「食料価格高騰がアフリカ諸国に及ぼす影響」)を開催し、2009年度より冊子「飢餓を考えるヒント」を作成・配布している。

2008年度から(特活)ハンガー・フリー・ワールドが事務局を務める「世界食料デー」月間キャンペーンに、2010年度からより広範な、食料問題解決をめざすネットワーク「ゼロハンガーネットワーク」(事務局・FAO日本事務所)にも参加して、他のNGOや国際機関、市民社会団体、企業との連携も強めつつある。

一方、『アフリカの食料安全保障を考える』第2部の作成作業、食料安全保障関連情報の収集・公開などの作業を担当するメンバーを確保することが最大の課題となっている。 → 関心のある方はinfo@ajf.gr.jpへ連絡下さい。

年表

1993年10月
アフリカ開発国際会議(TICAD)にオブザーバーとして参加

1994年3月
アフリカ日本協議会 設立
「南アフリカの民主化」をテーマにシンポジウム開催→ルワンダへ調査団派遣⇒アフリカ平和再建委員会 誕生

1995〜97年
「女性と開発」シンポジウム 開催
「食と安全」シンポジウム 開催
国連砂漠化対処条約 発行→「砂漠化を考える」シンポジウム 開催(96年)
ネットワーク調査 実施

1998年
TICAD U 開催
ACT(Action Civil pour TICAD)参加→提言活動展開

2001年
アフリカ日本協議会 感染症研究会、食料安全保障研究会 発足

2002〜2005年
外務省保健分野NGO研究会 事務局

2003年
TICAD V 開催
ACT 2003 参加

2004年
特定非営利活動法人に

2005年
公開シンポジウム「国連ミレニアム開発目標達成をめざして―アフリカの人々は飢えにどう立ち向かおうとしているのか」開催

2008年
シンポジウム「アフリカの食と農を知る」共催 TICADW、G8 開催
TNnet 参加

2010年
国連 食料安全保障委員会(CFS)に日本の市民社会から参加

2013年
TICADX 開催予定

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